適用障害の診断を受けてから休職するまで

はじめに

はじめまして、都内IT企業に勤務するアラサーの社畜サラリーマンことヒロユピです。本投稿では、自分が人生で初めて患う事になった適用障害という精神疾患について、その症状や治療方法や効果について、自身の体験をもとに発信していきたいと思います。

自分はいわゆるHSP(Highly Sensitive Person)で、生まれながらにしての繊細さんです。今回の適用障害を患う事になったキッカケも、この気質がベースにあったからだと推察してます。HSPはその自覚の有無に関わらず、5人に1人の割合で存在しているそうです。なので、自分と同じような境遇で悩んでいる人も一定数いるのでは無いかと思います。参考になるかは分かりませんが、自身の経験を共有する事で、その人達の状況を少しでも良くするためのヒントになれば幸いです。

hiroyupi-health.hatenablog.com

本投稿では、具体的な薬剤名が何度か登場しますが、あくまで私自身のケースにおいての治療方法および効果です。汎用的に誰にでも当てはまるものではないので、くれぐれもその点をご留意いただきますようお願いします。

適用障害とは

最近だと芸能人の深田恭子さんが適用障害を患い、芸能活動を一時休止するとの報道がありました。また、この、コロナ禍で家で過ごす時間が増えていった結果、独身層を中心に適用障害をはじめとした精神疾患を患うケースが増えているようです。精神医学上の概念としては、以下のように定義されています。

日常生活の中で、何かのストレスが原因となって心身のバランスが崩れて社会生活に支障が生じたもの。 原因が明確でそれに対して過剰な反応が起こった状態をいう。 日常生活の中で起こった出来事や環境に対してうまく対処できず、心身に様々な症状が現れて社会生活に支障をきたす状態をいいます。

適応障害 | e-ヘルスネット(厚生労働省)

 特定の条件や環境下において抑うつ症状が発生し、社会生活に支障をきたすものを指すと理解できます。また、一般的にうつ病の一歩手前の段階として位置付けられるそうです。

自分はIT企業でサラリーマンをしてますが、少し前に部署異動があり、これまで担当していた職務内容がガラッと変わるものでした。当初はチャレンジングな機会だと前向きに捉えていたのですが、新しい部署ではかつて無いほどスピーディーに業務が展開され、また、多くのステークスホルダーと密にコミュニティーションを取り、タイトな期日に向けて業務を推進していく役割を求められていました。同じ気質の持ち主の方であればイメージしやすいかもしれませんが、上記のような環境はHSPが最も苦手とする環境です。周囲の期待に応えたいもっと成長したいという思いを駆動力に暫く頑張ってましたが、ある時その緊張の糸がプツンと切れてしまい、何もする気になれず、今すぐにここから逃げたしたいと強く思うようになってしまいました。

適用障害と診断されるまで

前述の通り、HSPという気質を前提に、その気質には不向きな環境での労働を自身の限界を超えて長期間ストレスを浴び続けた結果、不眠が1か月ほど続くようになりました。自分の場合は入眠に中々入れない、寝付けても中途覚醒がおきて十分な睡眠がとれないといった状況でした。そしてついに業務に支障をきたすようになったタイミングで上長にすべてを打ち明け、間もなく休職に入ることになります。

具体的な休職までのステップは大きく以下の通りでした。

  1. 心療内科による診断
  2. 産業医との面談
  3. 上長への報告と業務の引継ぎ
  4. 人事手続き

自分の場合一番最初のステップとしては心療内科の診断でした。1と2は順序が逆転するケースもあります(産業医に相談してから心療内科で診断)。

休職中の生活

休職期間中は最低限の生活サイクルの維持(早寝早起きなど)しながらも、基本的には自身の好きな事に取り組み、療養する事に励みました。Netflixで流行りの韓国ドラマ(梨泰院クラス)を見たり、読書(自己啓発や人生哲学、小説など)をしたり、忙しくておざなりになっていた運動(とは言っても散歩)をして過ごしました。また後日詳しい内容を紹介できればと思いますが、診療内科による投薬治療に加えて生活習慣の改善にも取り組みました。その結果、メンタル面に一定以上の効果があったと感じています。

また、体調自体は休職期間に入ってすぐに良くなりましたが、あくまで特定の条件や環境下の生活を回避できた結果に過ぎず、もとの職場に戻れば再発する事を容易に想像ができました。その為、自分自身を見つめ直す意味も兼ねて転職活動も並行して行いました。

投薬による治療と効果

心療内科指導のもと、薬物投与による治療がスタートしました。自身の場合はストレスやプレッシャーのかかる場面だと極度に緊張してしまい、それが極度の疲労として蓄積され、パフォーマンスの低下に繋がっていくという負のループに入っていました。その為、緊張してしまう場面でもその緊張が多少やわらぐ効果のある薬(レクサプロ)を処方して貰いました。また、同時に不眠にも悩まされていたので、睡眠薬(ルネスタ)も一緒に処方してもらいました。

薬の効果は最初の数日をピークに、そこからは緩やかに上がっていく感じありました。もう服用して半年以上が経過してますが、いまではもうストレスやプレッシャーがかかる場面でも人並み程度の緊張はありながらも、極度に緊張するといった事は無くなりました。ただ、レクサプロは効果が安定するまでにある程度時間がかかったと記憶してます(少なくと1ヶ月ほど)。その間はぐっと辛い時間を耐え凌ぐしか無いのですが、ここで医師に相談なく服用を辞めたり、服用方法を変えたりするのは危険だと思います(効果が安定しないという意味でも)。具体的な経過に関する体験談はまた後日ブログにまとめたいと思います。

さいごに

投薬治療の効果や生活習慣の改善等、様々なアプローチを施した事で、約2ヶ月ほどで復職できました。復職してから半年以上経ちますが、周囲の配慮があった事もあり、現在まで問題なく日々を過ごせています。むしろストレスやプレッシャーのかかる場面でも必要以上の負荷を避ける事が出来ているので、パフォーマンスは向上し、結果としてそれが自信に繋がって来ている感覚があります。いわゆるこれが認知行動療法と呼ばれるもので、これまでの負の認知が改善されている効果なのだと理解してます。こほ辺りの体験談についても後日ブログで発信していきたいと思います。